当農園のお米や野菜は、一流の料理人にも使っていただいております。直売にこだわるのは、お客様と顔がみえる関係でありたいから。本当に良い物だけにこだわる職人たちに、田中農園の素材を選ぶ理由を聞いてきました。

てんぷら近藤 / Tempura KONDO

「畑と義光さんの姿勢を見て選びました」

「私は自分の目で見て食べて納得したものしか使いません。食材は必ず現地に足を運んで自ら選ぶ。素材本来の持ち味を引き出した香り高い天ぷらには、最高の素材が欠かせないから。」と話す、店主の近藤さん。その姿勢には、ミシュランの星を獲得した店主のこだわりが感じられます。
当農園を知ってもらったきっかけはピーマン“あきの”。
「以前はピーマンの天ぷらを美味しいと思ったことがなかった。でも田中農園さんのピーマンをしんせん店主の越後さんに紹介してもらって、普通のピーマンではないとびっくりした。みずみずしくて甘い、そして爽やかな香り。やわらかいので丸ごと揚げて風味を閉じ込めました。種ごと食べられるので、皆さん驚かれます。」
わざわざ東京からいらして、農園をくまなく見てくださった近藤さん。「この凄いピーマンが、どんな場所でどんな風に育てられているのか知りたかった。そして畑と義光さんの姿勢を見て決めました。食べ物って作り手の姿勢が表れますよね。義光さんはとにかく真面目。どんな仕事でも真面目が一番。」今ではほかに、カボチャも使っていただいています。ホクホクしているのが天ぷらに合うそうです。そして、お米“ゆめぴりか”も。「12年前くらいから使っているけど、野菜もお米も年々おいしくなっている。」と嬉しいお言葉をいただきました。

「食材を探し求めるために北海道や沖縄にも行きます。無農薬や有機栽培でも土や水が良くないとおいしい野菜はできませんからね。」

「ピーマンの天ぷら」は、丸ごと揚げる事で香りと旨みを閉じ込めた一品。タネまでおいしく食べられるのは“あきの”ならでは。

店名 てんぷら 近藤  料理長 近藤 文夫
1966年、東京・御茶ノ水にある「山の上ホテル」に就職し、「てんぷらと和食 山の上」で板場に立つ。23歳で、料理長に就任。以後21年間料理長を務める。1991年に独立、銀座に「てんぷら 近藤」を開店。ミシュランガイド東京で2つ星獲得(2008年~)。

〒104-0061 東京都中央区銀座5-5-13 坂口ビル9階
電話番号 03-5568-0923
営業時間 12:00-13:30(L.O)
17:00-20:30(L.O)
定休日 日(月曜が祝日の場合休)

鹿浜 焼肉スタミナ苑 / Shikahama Yakiniku SUTAMINA EN

世界的なレストランガイド『ザ・ガット・サーベイ』で“東京一美味しい店”と紹介された焼き肉店を切り盛りする、店主 豊島さん。店前には毎日行列が絶えず、どのメニューもおいしいと口コミで評判ですが、その秘訣を伺うと「特に工夫はしていないよ。素材が違うだけだ。うちは上質な肉を使っているだけ。産地とかブランド牛とかじゃなくてね」と笑顔で話してくれました。
そんな食材の目利きに選んでいただいたのは、当農園の人気野菜、ピーマン“あきの”。太白ごま油をつけ、軽く塩をふって提供されます。
「反応はやっぱりいいよ。お客さんもあんなに大きいピーマンが来ると思っていないし、形が良いしね。人間は目とか香りから入るから。味は食べたその後だからね。田中農園さんのは、まず目から入って『あぁ美味しそうだな』ってなるしさ。」
最近では、肉だけでなく野菜メニューも定着してきて「今日は野菜何があるの?」と常連さんから聞かれるそうです。
「日本一のピーマンだよ、年間通じて提供してくれたら嬉しいね!(笑)」とありがたいお言葉をかけていただきました。
「田中さんはやっぱり百姓の親父だよな。一生懸命やっているっていう感じがする。俺たちと同じよ。この道一本でやっていく気概を感じるね。」これからも手を抜かず、誠実においしい野菜をつくっていこう、料理人との関係はいつもそんな励みなっています。

中までしっかり火が入り、また食べやすいように、油と塩で味付けをする時に軽くピーマンを割っている。素材を生かす小さなひと手間。

普通のピーマンとは明らかに違う、見たことのないほどの大きさと色艶の美しさに「おお~っと驚くお客さんが多いですよ。」と豊島さん。
(写真左より 伊藤さんと豊島さん)

店名 鹿浜 焼肉スタミナ苑
料理長 豊島雅信  野菜仕入担当 伊藤健生
“世界的レストランガイド『ザ・ガット・サーベイ』にて“東京一美味しい店”と紹介された焼肉の名店。各界の著名人がここの焼肉を食べにくる。近年は海外からのお客様が増えている。食べログの全国ホルモンランキングで1位。(2016年現在)

〒123-0864 東京都足立区鹿浜3丁目13-4
電話番号 03-3897-0416
HP http://www.sutaminaen.com/
営業時間 平日 17:00-23:00(22:30 L.O)
     土日祝日 16:30-23:00(22:30 L.O)
定休日 毎週火曜日、第三水曜日
(※第3月曜日の週の水曜日定休)

地鶏焼 バードコート / Jidoriyaki Bird Court

「美味しいだけでなく食材に驚きがありますよね」

“地鶏焼”というシンプルな料理を極上の一品に仕立てる店主 野島さんは“素材を生かす”プロ。「その野菜が持つ良さや美味しさを表現できたらいいですね。」素材を見る目と確かな腕前でミシュランの一つ星にも輝きました。
「田中農園さんのピーマンは、お客さんの反応がめちゃくちゃいいですよ!種も食べられると伝えると、驚いてもらえますし、食べると必ず美味しいって言ってくれます。田中さんの野菜は、美味しいだけでなく食材に驚きがありますよね。」野島さんは、お客さんが喜んで驚いてくれるのが一番のやりがいだと言います。「コース料理の前菜に“ほおずき”をお出していますが、食べてみてびっくり!あんな味食べたことないんだもん。梨みたいな味で。“ほおずき”自体食べたことがないお客さんが多いし、本当に喜んで食べてくれます。」当農園との出会いは、てんぷら 近藤さんでした。
「まず、ピーマンを丸ごと天ぷらにして揚げていたことが衝撃だった。しかも種ごと食べられますよって言われて。食べたときに、何とも言えない味と香りだったんですよね。その後、普通のピーマンを買って焼いてみたんですけど、やっぱり種の部分はえぐくて食べられないんですよ。」
そんな経緯で当農園をご紹介いただいたそうです。
「ピーマンって誰でも口にしたことがあるもので、子どもが嫌いな野菜でもあるじゃないですか。そういうものを炭で焼くことによって『美味しいね!』ってなったらすごく面白くていいなぁって思います。」

ピーマンを丸ごと炭火で炙り、特製ダレをさっと塗って仕上げている。絶妙な炙り具合が素材本来の甘みや香り、みずみずしさを際立たせる。

食用ほおずき(写真右側)は、梨のようなフルーティな風味と濃厚な甘みが特徴。その美味しさと珍しさでお客さんから大好評だそう。

ピーマンの種が変色しないよう美しく仕上げるため、丁寧に火入れを加減。シンプルな料理だけに、店主野島さんの職人技が光る。

店名 地鶏焼 バードコート  料理長 野島 康之
焼き鳥の名店「バードランド」で修業した野島さんが営む「バードコート」。茨城県産の奥久慈しゃもの焼き鳥を味わえるお店。ミシュランガイド東京で1つ星獲得(2011年~)。

〒120-0034 東京都足立区千住3-68 鹿明ビル1階
電話番号 03-3881-8818
HP http://birdcourt.com/
営業時間 17:30-22:30(22:00 L.O)
定休日 日曜日、月曜日

神楽坂 けん / Kagurazaka KEN

「冷めてもおいしいお米って、普通はないですよ」

料理長の田中さんが腕を振るうのは、和・洋・仏の創作料理。ひとつの野菜から何種類もの料理が生み出されます。ピーマンであれば生でおかかあえ、はたまた赤ピーマンはムースになることも。野菜たちが様々な美味しい料理に変身する姿には、ただただ感心させられます。
「このピーマンは青臭さや苦味が全く無いので、生でも美味しい。ピーマンが苦手でも、これは美味しいって喜んでくれる方が多い。面白いですよね、苦手なものが食べられるって。」
しんせん店主の越後さんの紹介で知り会った田中さんとは、10年来のお付き合い。
「農園に連れてきてもらったときにね、作っているものを見て素晴らしいなと思って。おにぎりをもらって帰ってきて食べたら、すごく美味しかった。ただの塩握りなんだけどね、冷めても美味しいって普通はないですよ。」
以来、その時々で旬の野菜をご注文いただいています。
「甘みの強い白トウモロコシのかき揚げはお客さんに人気。あと、スイカの紅大は普通にはないシャリシャリ感があって僕は大好きですね。義光さんが一生懸命作っているのがすごく伝わります。今後も色んな野菜を使って美味しい料理を作っていきたいですね。」

ひんやり美味しい「赤ピーマンのムース」は、食べた瞬間に甘みが口に広がり優しくとろける。誰もピーマンだとは思わない至極の仕立て。

店名 神楽坂 けん  料理長 田中 健太郎
高校卒業後、大阪の「辻調理専門学校」へ入学。卒業後、同校「仏・リオン校」に半年間在学。その後、5ヶ月間リオン市内にあるレストランにて研修。帰国後東京四ツ谷「オテルドゥミクニ」に就職。フレンチシェフの三國清三氏の下で11年半の現場経験を積む。同店を退職後、赤坂「湊」にて1年勤務し1999年に「神楽坂 けん」をオープン。

〒162-0825 東京都新宿区神楽坂3-10
電話番号 03-3269-7600
営業時間 12:00-14:00 / 18:00-23:30(L.O.22:00)
定休日 土・日・祝